「漢方の一久」店主・小國修広が、毎週金曜日15時45分頃~YBCラジオ「ゲツキンラジオぱんぱかぱ~ん」内、「いちきゅうさんの漢方法話」に出演しています。
第123回 ひどい関節の痛みやしびれ
小國 | 本日ご紹介するのは、肩や腕の関節の痛みでご来店された60代女性のお話です。 5~6年前からひどくなったそうで、関節痛の他に左手のしびれや腰痛もお持ちでした。 |
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- | 痛みが続くのは、つらいですね。 |
小國 | そうですね。なんとか良くなりたいと様々なことを試し、 山形県外にも行かれたということでした。 なかなか良くならない中で、このラジオを聞いてくださって、 「行ってみるしかない」と思い、ご来店くださったとのことでした。 |
- | 痛みの原因は何だったのでしょう? |
小國 | お話を伺うと、真冬でも汗をかいたり、のぼせがあるということでした。 汗が出る半面、身体が冷えて肩や首がガチガチになるようで、 夜中は足もつり、眠りも浅いようでした。また、舌を拝見すると、 先端の周辺にしわが刻まれていて、気苦労を重ねこられた方のようでした。 人は、体を酷使してがんばりすぎると気力が落ちてしまいます。 潤す体液が相当不足していて、午後には疲れてしまうだろうとお見受けしました。 また、舌の先端は赤く、頭部や、心熱といって心臓に熱がある状態でした。 |
- | まず気力体力を回復させることが重要になりそうですね。 |
小國 | おっしゃるとおりです。人は血液という燃料を使って活動します。 そこでこの方への処方は、過労やストレスで消耗した血液を補うことを第一に考えました。 また、長年痛みが続いている方は血がどろどろになる「瘀血」が生じていますので 血液をさらさらにして体に酸素を与えることも大切になります。 |
- | どろどろの血液をさらさらにする、というのは大切なことなんですね。 |
小國 | 血液が少なかったり、どろどろの状態では、生薬を入れても効きが悪くなってしまいます。 そこで、血液をさらさらにする下地をお入れした上で、 加齢とともに低下した骨や筋肉を丈夫にして、痛みを緩和する生薬をご提案しました。 また、この方は腸が弱く、汗をかくことで栄養がもれてしまう傾向もありましたので、 汗腺を引き締め、体液のもれを防いで疲労を取り去るご提案もしました。 その後、2週間ほどで、まず、足がつらなくなったこと、 寝汗をかかなくなったことにびっくりしたとご報告いただきました。 |
- | いい反応があったんですね。痛みもよくなりましたか? |
小國 | その時点で、左手のしびれは2割程度よくなり、腰痛は半分になったということでした。 さらに4週間後、のぼせが楽になり、痛み止めも飲まなくなったとお話いただきました。 そして2カ月半経つと、のぼせや顔のほてりもほぼなく、 生え際にだらだらかいていた汗もかかなくなったそうです。 パソコンでお仕事していても肩がらくに感じるとおっしゃっていただきました。 |
- | それはよかったですね。 |
小國 |
はい。以前は夜中なども痛くて苦痛だったそうで、それがなくなり、
「生活するのがすごく楽になりました」と笑顔でおっしゃっていただき、
私も嬉しかったです。痛みが続くというのは本当につらいと思います。
なかなかよくならず悩んでいる方は、ぜひご相談いただければと思います。
(2021年3月19日放送分) |
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