まず注意すべきは「血の粘性」

高血圧、高血糖で通院している方からのご相談が増えています。
当店では、10分ほどで測定できる簡易血液検査の機器を導入しています。総コレステロール、LDL(悪玉)コレステロール、HDL(善玉)コレステロール、HbA1c(ヘモグロビン エーワンシー)、中性脂肪、動脈硬化指数、動脈硬化の進行具合までわかります。

高血圧、高血糖で病院に行っているけれどよくならない、という方を拝見すると、血液に粘性(ドロドロ度合い)がある場合が多いです。病院では、血圧や血液検査の数値は注視されますが、「血の粘性」に言及されることはほとんどないようです。

 

症例

72歳の男性。ヘモグロビンA1cの値が糖尿病レベルの8.2%、病院で慢性腎臓病(CKD)と診断され、50代になった動脈硬化と前立腺肥大も患っていました。
e-GFRという腎臓の元気具合がわかる数値があり、99が最高で、加齢や血糖が高いと徐々に低下し40をきると危ないのですが、この方は29でした。
「体の左側が冷えて、しびれもある」という訴えもあり、唇も真紫であることから瘀血(おけつ)と血虚と判断。 慢性腎炎に用いる漢方生薬と、高血圧、耳鳴り、頭痛もあるため、それを改善する漢方生薬を提案。また腎臓病や高血糖が続くと、血管が傷つき腎臓の毛細血管が破けやすいことから、血管内皮を修復する生薬を加え、糖質制限の食事指導を行いました。結果、服用2、3日ですぐ眠れるようになり、嬉しそうな声で「血圧がさがりすぎた!」と電話がかかってきました。体が変化し始めたため、以前から飲んでいた薬が効きすぎ、血圧が下がりすぎたようです。その後、降圧剤も減り、糖尿の薬も2分の1に減りました。体重も1か月で脂肪が4キロも落ち、顔の赤みも消え、冷えとしびれがなくなったとのこと。
でもご主人が一番喜んでいたのはe-GFRが29から40に上昇したことです。

糖疾患の方へのアドバイス 

血糖値で悩んでいる方には、漢方薬や食事などで血をきれいにし、粘性を取るご提案をしています。

症例

ご夫婦が糖尿病。糖質が上手に制限できず、なかなかよくならないのですが、奥さんからある日、電話がかかってきました。電話は病院からで、旦那さんがめまいを起こして階段から転倒し、腕が動かなくなってしまったとのこと。「痛くて鎮痛剤も効かないのでなんとかしてほしい」と言われ、翌日病院を訪ねました。
「痛くて鎮痛剤が効かない」というのは、糖疾患の方によく見られる症状です。酸素を運ぶ血液がドロドロだと低酸素状態になり(瘀血)、痛みも増長します。ドロドロした血液をサラサラにし、めぐりをよくする漢方生薬を組み合わせしました。
数時間で痛みが和らいだそうで「3週間はリハビリが必要」と言われていたところ、痛みが引いたことから8日間で退院できたことをご報告頂きました。

症例

ダイエット希望の男性66歳。血糖値が相当高く、HbA1cは糖尿病レベルの9.4%。顔がうっ血しており、以前の軽い脳梗塞からろれつが回らない状態で、歩行もゆっくりでした。
脂肪を燃やす話と、血糖を上げてしまう食べ物の種類をご説明しました。野菜が体によいと考え、じゃがいもやかぼちゃの天ぷらを良く食べているとのことだったので、じゃがいも、かぼちゃは糖質が高いので、違う野菜にしてくださいねとお伝えし、揚げ物はOKだとお伝えすると、「それならストレスなくていいなぁ」と、ほほ笑んでおられました。
そしてダイエット開始後、3週間で脂肪が3キロ落ち、HbA1cもまだ正常値ではありませんが9.4%から7.2%に。以前より歩行もスムーズになったご主人に3キロの脂肪の模型を見せると、「これが落ちたのか!」と喜んでくださいました。

高血圧や高血糖は、具体的に数値の変化が見えるので効果を実感して頂きやすいです。
漢方薬、機能性食品、食生活のアドバイスで、多くの方に喜んでいただいています。

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