漢方の効かせ方のポイント

がんなど重医療のご相談が増えています。
既存のお客様のお話を伺う中で、実はご家族の方ががんだったとわかる…といったケースもあります。

症例

もともとの知り合いで乳がんステージ3Aの女性。進行性で転移しており、抗がん剤から現在はホルモン剤を服用中で体全体のむくみ、とくに左手がひどい状態でした。主訴は「がんに対しての不安」。舌を診ると真紫でした。この色はめったにいない、血がどろどろの状態です。「これは急いだ方がいい。勝負は8週間です」と伝えました。漢方薬は、最初は濃く入れていくことが大事なのです。
この方はお通じも悪く、小学校の頃から3日に1回だったといいます。実は、お通じの問題は発がんに関係あるのです。人間の道路は2つ。血管とリンパ管です。ここから毒が染み込んで悪い細胞が生まれやすいのです。お通じから直さないと、炎症を鎮めてもだめなのです。
そこで腸を温めて宿便を出す「超快便セット」をご提案しました。服用後、便は「毎日出ています」とのこと。紫の舌を改善する漢方生薬と、だるさをとる漢方生薬を処方しました。
この2つの処方は、腎臓の血流をよくするためにカギとなる生薬が入っていますので、むくみや透析の方にもよいものです。数日経ち、実際にむくみが取れ始めました。

がんも、体質と症状を診ながら処方するのは他の疾患と同じです。
ただし、効かせ方にポイントがあります。

1つめのポイントは、癌にミサイルを撃ち込むことです。
癌には「巧妙に隠れる」「バリアーを作る」という特徴があります。
そこで、①隠れている癌を見つける ②癌のバリアーを外す ③バリアーを外したところにミサイルを打つ という3ステップで癌にミサイルを撃ち込みます。
これに有用なのがエルゴチオネインというアミノ酸です。
血中にはさまざまな栄養成分が存在しますが、細胞膜を通過し、細胞内に届くことができるのは限られた成分だけ。エルゴチオネインは、細胞内にアプローチできる限られた成分のひとつです。とくに脳には脳関門という関所があり、血中から脳に入れる物質はごく限られますが、エルゴチオネインはこの脳関門までも通過することができます。
癌に向けてミサイルを撃つのに、エルゴチオネインはとても有用なのです。
当店ではタモギ茸の製剤を取り入れ、多くの方に喜んでいただいています。


漢方薬も処方します。エルゴチオネインについても言えますが、ポイントとなるのは集中期間を作ること。4週間、8週間など期間を設けて、強力な、濃い処方をご提案します。最初に強く効かせることが、癌などの重疾患には必要だからです。

また、癌の状態によってエルゴチオネインが届かない場合は、「リンパに届かせること」を考えます。
漢方の抗がん剤として、中国では「白花蛇下草」、「半枝蓮」の混合が良く使われます。これらの成分はリンパ管に入ることができ、リンパに入って炎症を鎮めます。
水溶性の成分は溶けて血管に流れてしまうため、届かせたい場所(がんのある場所)に届くまでに薄まってしまいます。ですから、癌の方に処方するなら、水溶性のカプセルではなく脂溶性を選びます。そうすれば血管だけでなく、リンパ管にもダイレクトに成分を届けることができます。

癌は慢性炎症です。体を根本から改善する東洋医学は相性がよいので、病院の治療で足りない部分を補うことができると確信しています。

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