脳の過敏状態が原因

耳鳴りに悩むお客様は多いです。高い耳鳴りは、たいていストレスからくるものです。普段から鳴っている方もいれば、夜寝るときにキーンとしてつらいという方もいます。
耳鳴り以外にも、頭痛、めまいなどに悩む人は、「脳過敏症候群」であることが多いです。

脳過敏症候群とは、脳がわずかな刺激にも過剰反応し、興奮しやすい状態になっていることから起きる、頭痛、めまい耳鳴りなどの症状の総称です。脳過敏症候群は、精神疲労とリンクしているケースが多いです。

症例

40代女性。耳鳴りは1年半続いていて、メニエール病、右耳難聴気味、寝汗もひどく、寝つきが悪く、生理不順。うちみの跡が取れにくく、瘀血(おけつ)の状態だと分かりました。
血が粘性で、肩も張っていました。この状態では生薬や栄養剤を入れても、腸が弱っているため吸収が悪いと思われました。舌は先端だけ赤く、色が薄くて紫。自律神経の亢進が進んでいて、栄養を与えることと、土壌を整えること、いずれも必要な状態でした。
臓器が冷え切っていたため、まずは吸収力を高めるために濃い栄養剤で大腸小腸を温め、そこにめぐりをよくする漢方生薬を入れました。「耳鳴りには釣藤散」というお決まりの処方がありますが、いい材料を入れても、それを運ぶ血液に粘性があると動かないので、血をさらっとさせる漢方生薬を処方しました。
数日後にお電話したところ、声が弾んでいて、「ずっと眠れなかったのに眠れた」と感動した様子でした。1年半続いていた耳鳴り、閉塞感がわずか3日でとれたのです。

嬉しいフレーズがあります。「製剤がなくなったらまた来ていいですか」という言葉です。こう言ってくださる方にとって、製剤が支えになっているのだと思います。病院では「薬がどんどん増えていく」などの不安を感じている方が多いようです。脳過敏症候群の方はとくに不安感が強い場合が多いので、少しでも明るくなれるように、表面的な明るさではなく、理由あっての明るさをもたらす存在になりたいと考えています。

症例

40代女性の保育士さん。2年前から不眠が続き、手足の冷え、ストレス、はぎしり、いらいら、目の充血、立ちくらみ、めまい。全身だるい、疲れやすいなど、いくつもの症状で悩んでいました。生薬でイライラがとれた、よく眠れるとおっしゃり、いまは漢方生薬を2剤に減らし、あわせて栄養剤を摂っていただいています。以前は仕事中には我慢して、家でイライラして自分の娘さんたちにも怒ってしまっていたが、いまは笑顔が増えてきたそうです。

症例

ずっと便秘で来ていた67歳の奥さん。自分のことあまり言わない、笑いがないからうつ病かな?と思っていました。便秘薬を自分で買いにくるのですが、ある日、漢方についての当店のチラシを見て、「じつは」と来てくれた。話を聞くと、まずホットフラッシュがひどく、足首から下が冷えています。耳鳴りで、夜中に高音が聞こえる。緊張しているから消化器も動かなくて便秘になっているようでした。漢方薬を飲んで、1か月で楽になったようです。頭痛、耳鳴りが軽減。
1か月後に、「旅行に行って来た」と話をしてくださいました。いままで話したことなかったのに、和らいだ表情が印象的でした。
旅行は、日本全国の新幹線に乗るツアーで、10日間のハードな旅だったようですが、「それに行っても楽だった」とのこと。いままで旅行に行くと神経過敏で眠れなかったのが、比較的楽になったと言っていただけました。

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